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成蹊大学新聞会

ライティングセンター 「自立した書き手」育成へ

9月から11号館にライティングセンターが新設される。ここは、レポート作成などの文章を書くにあたり悩みを抱える学生の個別相談に応じる施設だ。私たちはどのようにこの施設を利用すれば良いのか。今回は、担当教員である稲生知子客員教授に取材を行った。


ライティングセンターはレポート作成の助けになってくれる存在であり、文章の添削を期待する人もいるだろう。しかし、同センターはあくまでディスカッションを通した、学生の自立的な文書作成を目的としている。文章だけを完成させることを目的としていないため、添削は行っていない。課題を楽に終わらせるためではなく、「自立した書き手」を育てることを同センターは目指している。だからこそ、稲生先生は「学生自身が自発的に参加してほしい」と話す。例えば、レポート提出期限の直前に相談に行くと、相談後の学生が自分の気付きを文章に反映する時間がとれない。早期に予約して相談をすることで、より書き手としての成長が期待できるという。


どの学生にも言えることだが、特に文系の学生において「作文と論文の違いを理解していない傾向がある」と稲生先生は指摘する。その中でも中学、高校で優秀な作文を書いてきた学生ほど、論文と作文の違いに気付くことが難しいという。大学で書く文章は、論理的かつ具体的にまとめなければならない。作文のように、感情共有を目的とした書き方は好ましくないとされる。だからこそ、文章を書くことが苦手だという人のみならず、得意な人も積極的な文章作成の相談をおすすめしたい。


今後は、レポート講座や資料読解講座など、さまざまなイベントの開催が検討されている。少しでもライティングについて悩むことがあれば、利用を考えてみてはいかがだろうか。


ライティングセンターは学生とともに日々変化、進化していく。同センターの今後に注目したい。(木村陽南詩)

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