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成蹊大学新聞会

2022年度 就職率97.2% ウィズコロナで広がる新たな生活様式

キャリア支援センターが、2022年度卒業生の就職状況を明らかにした。2022年度の就職率は97.2%と、2021年度から0.7ポイント増加。新型コロナウイルスの収束により新たな採用形態が広がったことに加え、採用人数を抑えていた企業の採用意欲が回復していたことが背景にある。


2022年度は就職希望者1545名のうち、97.2%(0.7ポイント増)に当たる1501名が就職した。就職率を学部別に見ると、経済学部が97.4%(0.8ポイント増)、法学部が97.6%(2.5ポイント増)、文学部が95.8%(増減ゼロ)、理工学部が97.9%(1.4ポイント減)だった。

※()は2021年度比


▼主な就職先

文系は東京特別区(Ⅰ類)が最多の11名。三菱電機と第一生命情報システムが各7名と続いた。また、三菱系列やアクセンチュア、日本航空に就職する学生も多く見られた。理工学部と大学院理工学研究科はNTTデータ・アイが最多の13名、続いてSCSKが10名だった。加えて、三菱電機には6名が就職するなど、大手製造業・システム開発業への就職が多い。

業種別では、性別・学部を問わずにIT業界の割合が増加。これには、スキル志向の学生や、転勤の少ない働き方を選ぶ学生の増加があるという。企業規模別比率では、大企業(従業員500名以上)への就職割合が文系で60.8%、理系で79.9%となった。


▼2022年度の就活市場

新型コロナウイルスの流行から3年を迎え、企業の新卒採用意欲は回復傾向を見せている。2022年度卒業予定者を対象とする大卒求人倍率は1.58倍と、2021年度の1.50倍から0.08ポイント増加。しかし、従業員5000名以上の大企業については、求人数を大幅に超える応募人数がいたため倍率は0.37倍と規模別で唯一低下した。

リクルートの『就職白書2023』によると、インターンシップなどの参加率は75.0%となった。企業によっては、インターンシップの参加者から優秀な学生に内定を出す動きも見られ、早期化する就職活動が顕著に表れた。

そして、採用活動の様式も変化した。対面制限の緩和に伴い、オンラインと対面を併用する面接形式が増加した。こうした背景から、オンライン形式への慣れによって対面面接で過度に緊張してしまい、本来の力を発揮できずに後悔する学生も一定数いたという。2023年度以降は、対面面接を実施する企業が増える可能性があるため、事前の対策は必須だろう。


▼キャリア支援センターより

就職活動において、自己分析は不可欠といえる。なぜなら、最終的に就職先の決断をする際には、複数の企業から内定をもらっても、企業と自身の適性を見極める必要があるからだ。キャリア支援センターでは、自己分析をはじめとする就職活動のサポート体制が整っている。キャリア支援センターの浅香啓主査は「多様なキャリアを積む相談員からコンサルティングを受ける感覚で気軽に個別相談に訪れて欲しい。就職活動を何から始めれば良いか分からない状態でも、行動に移すことが納得内定への第一歩」と話す。

また、後回しになりがちな筆記試験対策も同センターは行っているという。定量的に学生を判断することが可能な筆記試験は、多くの企業で足切りとして導入されている。定期的に開催される筆記試験セミナーや隙間時間を使った計画的な勉強が大切だ。

同センターの本郷有充事務長は「就職活動は大変なことが多々あるが、自己効力感を高め、あえて楽しみながら取り組んでほしい」と話した。(高橋豪)



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