本学の魅力としてよく取り挙げられる施設の一つである情報図書館。今回は成蹊大学図書館の北川徹館長、図書館事務室の寺西浩部長と園部裕元主査に、図書館や「読書」の魅力について取材を行った。
成蹊大学図書館は授業期間中には一日約1500人、年間では24万人が利用し、その利用者の9割以上を学生が占めている。学外からの見学者は、オープンキャンパス時の来館者が大半で、コロナ禍では制限があったものの、今年のオープンキャンパスでは図書館を自由に見学することができるようになる。
成蹊大学図書館では学生選書ツアーや書評コンクールなどのイベントに加え、職員が案を出し合って企画する展示を行っている。学生のニーズに合わせた展示を提供し「独り善がりなものにならないように意識している」と園部主査は話す。また、館内の設計も大きな特徴の一つだ。建設された当初、一般的に図書館は一切話してはいけない場所という認識があったが、本学は違った。会話可能な空間であるリフレッシュエリアや、静かにしなければならない場所であるクリスタルキャレルなど場所ごとに区画を分け、入口から奥に行くほど静かな空間になるように設計されている。それだけでなく、本学はいち早く70万冊規模の自動書庫を導入し、今では多くの図書館で当たり前とされている設備の先駆けとなった。
また、より一層学生に利用してほしいサービスとして電子書籍やデータベースがあるという。コロナ禍以降、これらの利用者は増えたが、寺西部長は「図書館としてはもっと多くの学生にサービスを利用してほしい」と話す。これから主流になる電子書籍やデータベースの活用に慣れることは、研究の大きな助けとなるだろう。
最後に、読書を通して学生に得てほしいこととして、北川館長は「一人で経験できることには限りがあるが、本を読むことで他人の追体験をすることができる。読書を通して想像力や対応力を身に付け、視野を広げていってほしい」と語った。(橋本こと乃)
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