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成蹊大学新聞会

互いに学び合う 文化団体の活動

▼FSS

FSS(Folk Song Society)は、本学にある4つの軽音楽団体の中でも規模の大きな部だ。1~2カ月に1回のライブに向けてバンドごとに練習しており、どのライブに参加するかは自由に選べる。また、入部を機に一から楽器を始める人もおり、最初は初心者同士でバンドを組むことが多い。上達に合わせて技術の高い人と組むことでさらなる成長が見込める。


5月には新入生に活動を知ってもらうため、他の3団体と共に3年生主体で「春の合同ライブ2021」を行った。さらに、同部は仮入部期間を設けていないが、入部前に出演できる「ゼミコン」というライブを開催している。例年は1年生が自身の好きな音楽ができるようにグループに分かれ、そこに上級生が加入する。しかし、昨年は新型コロナウイルスの影響で活動をほとんど行えなかったため、今年は新入部員の対象を2年生にまで広げ、33組ものバンドが演奏を披露した。7月に行われる「サマコン」は入部後初のライブハウスでの演奏であり、このライブから本格的な活動が始まる。


部員の河端玄樹さん(システム4)は「他の人の演奏からそれまで知らなかった曲やパフォーマンスを学ぶことができるため、ライブが一番楽しい」と話す。この先、徐々に制限がなくなり、パフォーマンスが自由にできるようになる日を楽しみにしたい。(織田健瑠)




▼RootSeikei

本学ボランティア支援センターの登録団体であるRootSeikeiは2019年11月に設立された。貧困に悩む開発途上国での住居建築支援を目的としており、NPO法人「Habitat for Humanity Japan」の学生支部の一つだ。現在は海外へ行きにくいため、本来の活動を縮小。地域に目を向け、中高生への学習支援や、フードバンクを武蔵野市に設立するためのサポート、月1回のフードパントリーなど多岐にわたったボランティア活動を行っている。


RootSeikeiを立ち上げた代表の黒田あすかさん(国際文化3)は、メンバー自身が「考えて」活動ができるように運営を行っている。少人数の団体だからこそ、週に1回のミーティングの中で一人一人に発言する機会を設けている。自分が取り組みたい活動をどのように実現するのか、なぜその活動が必要なのかを話し合い、RootSeikeiとしての考えをつくり上げている。


現在の活動内容の中で、黒田さんはフードパントリーに最も注力している。フードパントリーとは、フードロス削減のために企業や農家から食材を集め、必要とする人に提供する取り組みだ。活動を通して黒田さんは、華やかな印象の吉祥寺にも声を上げられず貧困に苦しむ人がいると知り、驚いた。こうした現状を知ることが苦しむ人を助けることにつながる。黒田さんは「今後も活動を広めたい。興味があれば、月1回のフードパントリーに参加してほしい」と笑顔を見せた。(鈴木恭輔)


▼英語会

70年以上の歴史を誇る英語会、通称「ESS」。新型コロナウイルスの感染拡大に負けず、大会に向け練習を続ける彼らの活動を紹介する。同団体の大きな特徴は、3つのセクションに分かれ、異なる活動を行っていることだ。部員はディベート、ディスカッション、スピーチのうち1つに属し、大会に向けて練習を積み重ねる。練習といっても、単に英語で考えを主張するだけではない。相手を納得させるために政治や経済、ジェンダー問題といったテーマの知識を付け、論理的に話す必要がある。メンバーは意見を交わし、話し方をはじめとする技術を磨く。


言葉で競う彼らの活動は、昨今の感染予防措置によりオンライン上で行われることが多い。先輩から後輩への指導やモチベーションの維持などままならない部分もある一方で、オンラインの利点を生かした今までにない取り組みもある。九州や関西にある他大学と交流する機会が増えたことや、本番に向けた大学間での練習試合が活発になったことがその例だ。


会話の中で、思うように相手に話が伝わらない経験をしたことがある人は多いだろう。会長の久保田稜斗さん(経済経営3)は「人に考えを伝えるには、論理的に説明することが大切だ」と強調した。英語会の今後の活躍に注目していきたい。(髙田亜美)

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